足の痛みでお悩みの方
足の痛みでお悩みの方は、お気軽に当院までご相談ください。薬物治療やリハビリテーションなどを導入し症状を改善していきます。
足関節捻挫
足関節捻挫の主な症状
- 足のくるぶしが痛む
- 足が腫れている
- 内出血が見られる
- 足に不安定感がある
- 痛くて歩行が困難
足関節捻挫の原因・治療
足をくじいた際には、足関節を支えている靱帯が損傷します。バレーボールやバスケットボールなどのスポーツをしている時に多く発生するほか、歩行時でも段差などで足をくじいた際に損傷することがあります。
急性期にはRICE処置を行い、痛みや腫れを軽くします。損傷の程度に応じて患部を固定し、損傷部位に負担をかけないようにします。炎症が治まった段階で筋力トレーニングや可動域訓練、バランス訓練などのトレーニングを開始します。こうした保存的治療で回復していく場合がほとんどですが、日常生活やスポーツ活動に支障が出る場合には、必要に応じて靱帯再建術などの手術を行います。
アキレス腱断裂
アキレス腱断裂は、ふくらはぎと踵の骨を結ぶアキレス腱が断裂した状態です。断裂時に「バチッ」という音がすることもあります。主な症状は、足首の痛みです。しばらくは歩けなくなったり、フラフラしたりします。
主にスポーツ時の急激な動作によって起こります。ダッシュやジャンプなど、足首に負担の掛かるときに好発します。腱の退行性変性も関連していると考えられており、週末にテニスや野球などを行う中年層によく見られます。
まずはギプスや装具を用いて治療する方法か、断裂したアキレス腱を縫合する手術療法を行います。いずれもメリット・デメリットがあるので、医師とよく相談して決めることが大切です。
足関節骨折
足関節に生じる骨折です。足が固定された状態で外力が加わったり、足を捻ったりしたときに起こります。強い痛みによって歩行が困難になることが多いのですが、症状が軽いときは歩けることもあります。いずれにしても患部が腫れてくるため、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
高所からの転落、転倒、跳躍などで起こります。強い外力でなかったとしても、無理な角度で足を捩じったときに簡単に折れてしまう事もあります。
骨折のタイプやずれの程度によってギプス固定とするか、手術を行うか決めます。手術は骨折した部位を本来の位置に戻し、骨折部が再びずれることが無いようにネジやボルトで固定します。
足底腱膜炎
足底腱膜は、踵から足の指の付け根まで、足の裏に張っている膜状の腱です。この組織があることにより、歩行や走る時の足への負荷がクッションのように吸収されますが、足底腱膜炎では踏み返し動作による牽引力と荷重による圧迫力などの機械的ストレスが足底腱膜の踵骨付着部に集中し、それが過剰になって変性劣化した組織に微小断裂生じ慢性炎症が起こり痛みが出現します。激しい運動を続けている方、必要以上に歩いている方、硬い路面で歩いている方に多く見られます。足の筋力が低下している方、偏平足や外反母趾の方も要注意です。
まずは過剰な負荷をとり、ストレッチで柔軟性を確保することが大切です。痛みが強い時は、非ステロイド性抗炎症薬や湿布薬などで症状を和らげます。インソールを処方したり、衝撃波治療を行うこともあります。
扁平足
人の足は内側縦アーチ・外側縦アーチ・横アーチで構成されています。このうち内側縦アーチは「土踏まず」とも呼ばれています。偏平足は、このアーチがつぶれている状態です。体重を上手く吸収できないため、長時間立っていたり歩いたりすると、足の裏やふくらはぎなどに痛みや疲労感が生じてきます。足裏に炎症などを引き起こし、重症化するケースもあります。
主な原因は、アーチを形成する骨がうまく出来ていない事などです。小児期にあまり歩かなかったり、足を曲げる筋肉が強化されなかったりすると偏平足になりやすいと言われています。また、加齢による変性、無理な運動などによっても生じます。
小児期の場合、先天性を除き問題になることはほとんどなく、自然改善が期待できます。しかし、加齢に伴う場合は痛みを伴うことがあり、オーダーメイドのインソールを処方し、歩行時の注意点などもアドバイスいたします。
痛風
痛風は、血液中の尿酸が多くなり過ぎてしまい、体のあちこちに溜まって痛みを引き起こす状態です。尿酸は水分に溶けにくいため、血液中では尿酸塩として存在しています。これが過多になると、針状の尿酸塩の結晶ができ、痛風発作が引き起こされるのです。主な症状は患部の腫れや痛みです。特に母趾の付け根が腫れ上がるケースが典型的です。
体の細胞は、毎日の新陳代謝で新しく作り変えられています。この際に尿酸が増え過ぎると、細胞の核からプリン体という物質がたくさん生成され、尿酸値が高くなっていくのです。プリン体はレバー類、干し椎茸、魚卵類、えび、かつお、いわしなど一部の魚介類に多く含まれています。そしてアルコール飲料には、尿酸値を上昇させる作用があります。こうした飲食物を好む人は、尿酸値が高くなりやすい傾向があります。
薬物療法と生活指導を行います。血液検査を行い、数値を見ながら、尿酸の生成を抑制する薬や、尿酸の排泄を促す薬などを処方するので、医師の指示通りに服用してください。また、プリン体を多く含む食品の摂取を控えめにし、バランスの良い食事を摂るようにします。また、節酒を心掛けていただきます。特にビールはプリン体を多く含むので、注意しましょう。食事療法と併せて運動を行い、肥満を解消することも大切です。
外反母趾
外反母趾は、足の親指が人指し指の方向に変形していく病気です。出っ張った部分が靴によって圧迫されることで、足の側面や裏側に腫れや痛みが起こります。痛みが強くなると、歩行困難になることがあります。
爪先の幅が狭い靴を日常的に履いていると、母趾が靴によって圧迫されます。ハイヒールなど踵の高い靴の場合、体重の負荷が爪先に集中するため、足の変形も強度になりやすいと言われています。
まずは足への負担を減らします。靴が原因として考えられる場合には、ハイヒールなどの踵の高い靴を履かないことや、そういった靴での長時間の歩行を避けるなどの生活指導を行います。場合によっては消炎鎮痛剤の投与や装具を使用して痛みを抑えます。足の指を開くストレッチで足部の筋を鍛える運動療法も効果的です。なお、変形が進み、痛みが強くて歩行困難となるような場合には、手術を行うこともあります。
巻爪・陥入爪
巻爪は、足爪の両端先端部が大きく内側に湾曲した状態です。負担の掛かりやすい親指の爪でよく起こります。巻き爪が進行すると、肉の部分に曲がった爪がどんどん食い込んでいき、次第に炎症や痛みを引き起こすようになります。これが陥入爪です。さらに、曲がった爪に巻き込まれた皮膚が化膿してしまい、歩くことが困難になるケースさえあります。
爪を深く切り過ぎたり、先の細い窮屈な靴を長時間履き続けたりする事で起こります。爪は深爪にならないように注意し、窮屈な靴を履かないことが大切です。また、陥入爪などの痛みから足をかばおうと、いつもとは違った歩き方をしてしまうため、足首や膝、腰にも負担が掛かり、捻挫や膝痛、腰痛の原因になったりもします。
主な治療法としては、アンカーテーピング、コットンパッキング、ガター法、超弾性ワイヤー、手術などがあります。それぞれ一長一短ありますので、爪の病態や歩行状態などを考慮して治療法を選択します。